何この違和感、、、え?!なミステリー
今回、紹介するのはミステリー小説『向日葵の咲かない夏』です。
ただの事件解決するだけのミステリーじゃなくて、
- ゾクッとする怖さがある
さらに、
- 違和感がつきまとうが、きちんと回収
そんな作品です。怖いという意味でも、タイトル的にも夏に読むのに向いてそうな小説です。
◯あらすじ
夏休みが始まる終業式の日。主人公は欠席した友達S君の家に学校からの配布物を届けに行く。
しかし、そこではS君が首を吊って死んでいた。
急いで、大人を呼びに戻るが、次に家を訪れた時には忽然と死体の姿は消えていた。
驚きの連続の中、一週間後に、死んだはずのS君があるものに姿を変えて現れる。
『僕は殺されたんだ、、、犯人は◯◯だ。死体を見つけて、犯人が逮捕されるようにしてくれ、、』と訴えかける。
S君の無念を晴らすべく、妹と事件を追うことになる。
◯この本の面白いところ
何度も、え?違ったの?と謎が消えるかと思えばまた新しい謎を呼ぶ、疾走感のある展開で、先がきになる作品であるところ。
それなりの分厚さですが、文体は読みやすく、次は次へのページをめくる手は止まらないかと思います。
作品中につきまとう違和感はきちんと回収されるし、ミステリーに求められる最後のどんでん返しもきっちり織り込まれています。
◯名言
謎解き、疾走感、怖さがメインなので、読後に何かを得るというものではないと思いますが、ある意味で、なるほどなと思う名言を引用します
人間、いちどこうだと思い込んでしまったら、
なかなかその考えを変えることができないからね。そうなってしまうと、これから目の前に、
いまの話と矛盾する何かが現われたとき、それに対応することができなくなる。
要するに、物事を正確に見ることができなくなってしまう。
さて、あなたは、物事を正確に見て、本書の謎を解き明かすことができるでしょうか?
◯この本がお勧めの人
- 休日の一日で一気読みふけるミステリー、をお求めの方
- ゾクッとしたい方※ちょっと気持ち悪い展開もあるので苦手な方は注意
- 騙されたい方
- 文章の中に隠された意味から推測を展開し謎解きするのが好きな方